採用管理システム(ATS)は、コストを抑えたエンジニア採用におすすめしたい注目度の高い採用手法のひとつです。中小企業など予算が限られたなかでのエンジニア採用は、採用手法と工夫で成果が大きく変わります。コストを削減するための採用管理システム(ATS)の活用方法を、まずは理解しておきましょう。
本記事では、採用管理システム(ATS)を用いたおすすめの活用方法とともに、エンジニア採用難の背景や打ち手を解説します。
目次
エンジニアの採用コストが高い理由
まず最初に、エンジニア採用のコストが高い理由や背景、採用単価の目安などを解説します。
エンジニア採用が難しい背景
エンジニア採用が難しくなってきているのは、「エンジニア需要の増加」と「高い専門性を求められること」が背景にあります。下記の経済産業省「IT人材需給に関する調査 調査報告書」によると、2030年時に不足すると見込まれるIT人材は、最大78.7万人。IT需要の伸びが平均的だったとしても、44.9万人が不足すると試算されている状況です。
参考:経済産業省|IT 人材需給に関する調査 調査報告書
現在、IT人材の不足は国内でも問題視されており、小学校ではプログラミング教育を必修化するなど、将来を見越した早めの対策が実施され始めています。一方でAI・クラウド・ビッグデータなどを扱う、高度な技術力をもつエンジニアが求められる傾向にあることも見逃せません。優秀な人材や高度な技術をもつエンジニアには需要が集中し、今後もさらに人材難が継続することが考えられるでしょう。
平均より高い、エンジニアの年収
dodaが調査した平均年収ランキングによると、2023年12月時点のITエンジニアにおける平均年収は452万円と、全職種の平均年収より約40万円程度高い水準となっています。また、2021年以降から平均年収は右肩上がりの傾向にあり、エンジニアの人材不足を考慮すると今後も上昇する見込みです。
ITエンジニア平均年収 | 全職種計平均年収 | |
2023年 | 452万円 | 414万円 |
2022年 | 442万円 | 403万円 |
2021年 | 438万円 | 403万円 |
2020年 | 452万円 | 409万円 |
エンジニア採用で人材紹介などを活用する場合は、年収の高さが採用単価に直結します。エンジニアと一口に言っても非常に多くの職種があり、職種や経験年数・実務レベルなどによっても年収は大きく変わりますので注意が必要です。年収相場を定期的にチェックしておくことも、採用成功のポイントとなります。
エンジニア採用単価の目安
エンジニアの採用単価は募集手段などによっても変わりますが、ほかの職種に比べて高い採用コストが必要になります。たとえば人材紹介を活用した場合は、年収の30%〜35%の手数料が必要です。そのため、2023年のITエンジニアの平均年収452万円で試算すると、約135万円〜158万円の紹介手数料がかかります。
エンジニアの採用単価が、平均で100万円以上必要となることを踏まえると、即戦力人材や高度技術をもつ人材となると、より多くの費用が必要です。できるだけ低コストで採用するためには、新たな採用手法の導入や、採用ターゲットをセグメントするなどの工夫が必要となるでしょう。
エンジニア採用のコストを削減する方法
では、実際にエンジニア採用を行ううえでの、コスト削減の方法を解説します。
採用基準のハードルを下げる
採用基準のハードルを可能な限り下げて対象者を広げることで、採用コストを削減することが可能です。現在募集している条件は、実際に働くうえで本当に必要であるか今一度確認を行い、随時見直すことで効果的な採用を行うことができます。今後さらにITエンジニア人材の不足が進むことを考えると、採用基準の見直しは、最初に取り組みたい打ち手のひとつです。
採用ターゲットをセグメントする
採用ターゲットを限定し、必要な人材に必要な情報を訴求をすることで、採用のコストパフォーマンスを上げることもできます。たとえば、主婦(夫)層や育児中の方など、家庭の事情で短時間勤務しかできないが能力のある人材に向けた限定募集や、自社での育成を見越したポテンシャルのある未経験・第二新卒の人材募集などです。ターゲットを限定することでメッセージが届きやすくなるため、採用効率を上げることができるでしょう。
採用ページを充実させる
自社の採用ホームページを充実させることも、採用に必要なコストの削減につながります。多くの場合は採用ページの作成には費用がかかりますが、採用管理システム(ATS)を活用すれば費用を抑えた作成も可能です。
採用ページを通して自社の特徴や魅力を求職者へ発信することで、アンマッチを減らし採用後の早期退職を減らすことができます。社員が定着する風土を醸成し、採用活動の回数自体を減らすことで、採用に必要な全体の費用を大幅に減らすことができるでしょう。
コストパフォーマンスのよい採用手法の確立
これまでの採用手法を見直し、より効果的でコストを抑えられる採用手法を検討することも非常によい方法です。採用効率向上と採用コストの削減は、すべての企業が継続して取り組みたい課題だといえます。その課題の打ち手として導入する企業が増えているのが、採用管理システム(ATS)です。
弊社が提供しているアットカンパニーも、中小企業を中心に利用企業が増えている、採用管理システム(ATS)のひとつです。求人作成・掲載や採用ページの作成、応募者管理や対応までを一括して行うことができ、作成した求人はIndeedやGoogleしごと検索など6つの求人サイトへ自動転載される仕様となっています。求人の露出を簡単に上げながら採用の効率化を図ることができるため、採用全体にかかるコストを大幅に抑えることができるでしょう。
より詳細な内容につきましては、下記ボタンよりサービス資料をご覧ください。
採用管理システム(ATS)のおすすめ活用例
ここからは、採用管理システム(ATS)を活用した、おすすめの募集方法について解説します。
未経験・第二新卒に絞った募集
未経験や第二新卒に向けた求人原稿を作成することで、ポテンシャルのある人材をターゲットとした募集に活用するのもおすすめです。エンジニアは人材紹介やIT専門サイトなどで人を集めることが多いですが、能力が高い人物が採用できる可能性がある反面、定着にはつながりにくい課題があります。
一方で未経験・第二新卒を中心とした採用を行えば、スキルは充分ではないものの、自社にあった長く活躍する人材の育成が可能です。育成の手間などは必要になりますが、定着率が上がれば将来的な採用コストを大きく削減できます。Indeedなど幅広い層へリーチできる採用管理システム(ATS)であれば、未経験層の採用もさほど難しくないでしょう。
育児など働く時間が限られている人材の採用
育児や介護など働く時間が限られている人材を活用し、エンジニア業務の一端をカバーする募集での活用もおすすめです。IndeedやGoogleしごと検索などの求人サイトには、さまざまな雇用形態や希望する条件検索ができる仕組みとなっています。
エンジニアとして充分な能力をもっている主婦(夫)などに活躍の場を用意すれば、即戦力としての採用も可能です。近年増えている副業人材なども視野に入れた、パートタイム勤務を希望する層の採用も、採用管理システム(ATS)を通して行いやすいでしょう。
組織の雰囲気や待遇を訴求する募集
組織の雰囲気や待遇を訴求する目的で、採用管理システム(ATS)を活用し、費用をかけずに採用ページを作ることも可能です。求人募集のみでは伝わらない組織風土や経営方針をしっかりと訴求することで、ミスマッチを防ぎ定着率を向上させることができます。求職者は企業に対する安心感を感じることができるため、応募数アップが期待できるでしょう。
エンジニア採用につながる、おすすめの求人テクニック
最後に、採用力につながる、おすすめの求人テクニックを解説します。
読みやすく整理してアピールする
採用管理システム(ATS)を活用して、自社にて求人作成する場合は、できるだけ読みやすく整理して情報を訴求することが大切です。情報量が多すぎたり、冗長な文章になってしまうと、途中で読まれなくなり、応募にもつながりません。自社で作成する際は求職者の立場に立ち、理解しやすい文章と分量で求人を作ることをおすすめします。スマホ閲覧されることなども視野に入れ、負担にならない求人作成を目指しましょう。
ターゲットが気になるキーワードを意識
採用したいターゲットが明確になっている場合は、ターゲットの価値観に触れるキーワードを選定し、求人原稿内にちりばめることも効果的です。たとえば主婦(夫)や副業を探す求職者をターゲットとする場合は、「1日5時間程度の勤務」や「時短勤務OK」などを求人に入れ込むと、応募率が上がる傾向にあります。不特定多数に向けた内容よりも、特定の層に向けた内容とした方が、メッセージが届きやすいことを覚えておきましょう。
採用管理システム(ATS)のサポートを活用する
採用管理システム(ATS)のサービスによってはサポートが機能があるため、助けを借りて求人の作成を行うことも効果的です。たとえば、アットカンパニーでは、求人知識の豊富な専任スタッフから、自社にあった活用方法などの提案を受けることができます。また、求人の知識が無くても求人原稿や採用ページが作れるサポートがあり、効果的なメッセージの方法などを知ることも可能です。
採用管理システム(ATS)は、採用全体を支援することで採用業務の負担を軽減するとともに、費用を抑えて効果の高い求人募集を行えることで、利用する企業が年々増えてきているサービスとなっています。採用難職種への打ち手として、アットカンパニーをはじめとした採用管理システム(ATS)を、ぜひ一度お試しください。
なお、採用管理システム(ATS)は数多く存在するため、何を基準に選べばよいか悩まれることもあるかもしれません。そんなときは選び方についてまとめたこちらの記事をご参考にしてください。
【ツール比較16選】採用管理システム(ATS)の選び方を徹底解説!また、エンジニアなどの高い専門性を持つ人材は業務委託で採用するケースも少なくないでしょう。業務委託人材を活用する際の注意点などをまとめたコラムも公開しています。あわせてご覧ください。
非公開: 業務委託とは? 求人方法とおすすめの採用管理システムまとめ:エンジニアの採用難を、採用管理システム(ATS)で乗りきろう
今回は、採用管理システム(ATS)を用いたおすすめの活用方法とともに、エンジニア採用難の背景や打ち手などを解説しました。技術革新の早いエンジニア職だからこそ、早期に採用手法の確立をすることが大切です。背景を踏まえて、将来を見越したアクションを早速起こしていきましょう。
記事内でもご紹介したアットカンパニーは、エンジニア採用以外にも活用できる採用管理システム(ATS)です。求人知識が無くても専任スタッフのサポートがあるため、募集内容はもちろん、求人全体の強化を図ることもできます。まずはこの機会に、一度活用をご検討ください。
初期費用や運用方法など、気になることがあればなんでもお気軽にご相談ください。詳細なサービス内容については、下記ボタンよりご覧ください。