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【初級編】採用DXのはじめ方! 導入手順から注意点まで解説

採用DXのはじめ方(初級編)

現代のビジネスのあらゆるシーンでデジタル化が進んでいます。そのなかで、人材採用領域においても、デジタルを活用した採用DX(デジタル・トランスフォーメーション)が注目を集めています。採用DXに取り組むことで、リソースが限られたなかでも効率的な採用活動を行うことが可能です。

しかし、いざ採用DXに取り組もうとしても、何からはじめたらよいかわからないと感じる方も多いでしょう。そこで本記事では、採用DXのはじめ方を手順に沿って解説します。また、採用DXに欠かせない、採用管理システムのおすすめ製品もご紹介していますので、採用DXの導入を検討している方はぜひご参考にしてください。

採用DXとは?

採用DXとは、人材採用領域におけるデジタル・トランスフォーメーション(DX)のことを指します。採用DXは、デジタル技術を活用して採用活動を効率化し、優秀な人材を安定的に採用することを目的としています。

ここで重要なのは、単にデジタルツールを導入するだけでなく、採用活動のあり方そのものを変革し、求める人材を採用する仕組みを築くことです。ここでは、採用DXが注目される背景と、採用DXのメリットをかんたんに解説します。

▼採用DXについては、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひご参考にしてください

中小企業の採用DXに必要なこととは?採用DXとは? 中小企業こそ取り組むべき採用のデジタル化

採用DXが注目される背景 

採用DXが注目される背景はいくつかありますが、そのなかでも影響が大きいものは次の3つです。

  1. 労働力の減少による人材採用難
  2. 企業の採用活動の変化
  3. SNSや口コミサイトの普及

とくに、日本国内の生産年齢人口の減少によって、人材採用難易度が高まっており、従来の採用手法では対応が難しくなっています。また、インターネットやSNSの普及により、求職者の仕事選びも多様化しています。

求職者は求人広告に掲載されている情報だけでなく、ホームページやSNS、口コミ情報なども確認し、慎重に応募先を選ぶ傾向にあります。そのため、企業は採用に特化したホームページを制作したり、各SNSを通じて自社の魅力を継続的に発信することが重要になっています。

▼採用ホームページの役割と効果については、こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひご参考にしてください

採用サイトの役割と効果とは?作成・運用の秘訣採用サイトの役割と効果とは? 採用に繋がる作成・運用の秘訣も解説

採用DXのメリット

企業が採用DXに取り組むことで、いくつかのメリットを享受できます。主なメリットは次のとおりです。

  • 採用のミスマッチを減らせる
  • 採用活動の負担を軽減できる
  • 採用活動力を高められる
  • 自社のブランド力が高まる

採用管理システム(ATS)をはじめとした、デジタルツールの活用により、採用プロセスの効率化が図れ、より質の高いアプローチが可能になります。また、求職者に対してよりよい採用選考プロセスを提供することで、優秀な人材が集まりやすくなるなどの効果が期待できるでしょう。

採用DXの導入手順

採用DXを成功させるためには、計画的かつ段階的なアプローチが必要です。以下は、採用DXの導入における基本的な手順です。

ステップ1. 採用の目的とゴールを明確にする

採用DXをはじめる前に、何を達成したいのか、どのような状態を目指すのかを明確に定義します。例えば、採用効率の向上、採用コストの削減、採用品質の改善など、具体的な目標を設定します。

ステップ2. 自社の状況を分析し課題を特定する

現在の採用活動を詳細に分析し、課題を特定します。この段階で、採用管理システム(ATS)などのデジタルツールの導入が重要になります。採用管理システムを利用することで、応募者の管理、選考プロセスの追跡、データ分析などが容易になり、課題の特定がより明確になります。

ステップ3. 課題解決に向けた情報収集を行う

特定された課題を解決するために、必要な情報やリソースを収集します。これには、市場の最新トレンド、競合他社の採用戦略、利用可能なデジタルツールなどの情報が含まれます。

ステップ4. 課題に合った施策を検討する

収集した情報を基に、自社の課題に合った採用DX施策を検討します。この段階では、採用プロセスのデジタル化、候補者とのコミュニケーション方法の改善、効果的な採用マーケティング戦略の策定などが考慮されます。

ステップ5. 検証・改善を繰り返す

実施した施策の効果を定期的に検証し、必要に応じて改善を行います。採用DXは一度の導入で完結するものではなく、継続的な改善が求められます。データを基にした客観的な分析を行い、より効果的な採用活動を目指します。

採用管理システム(ATS)とは

「採用管理システム(ATS=Applicant Tracking System)」は、採用プロセスをデジタル化し、効率化するためのシステムです。

応募者の情報管理から選考プロセスの追跡、採用活動の分析まで、採用に関わる多くの業務をサポートします。続いて、採用管理システムの導入メリットや、特徴・主な機能を詳しくみていきましょう。

採用管理システム(ATS)を導入するメリット

企業が採用活動に採用管理システムを導入することで、さまざまなメリットを享受できます。具体的なメリットは次のとおりです。

メリット内容
効率化と時間節約応募者データの一元管理により、情報の検索や整理が容易になり、時間を大幅に節約できる
選考プロセスの透明化選考状況が一目でわかり、候補者ごとの進捗管理がスムーズに行える
採用活動の分析と改善データにもとづいた分析により、採用活動の効果を定量的に評価し、改善策が立てやすくなる
候補者体験の向上迅速かつ一貫したコミュニケーションにより、候補者によい印象を与えることが可能
コンプライアンスの強化応募者情報の管理が適切に行われ、法規制への対応が容易になる

採用管理システム(ATS)の特徴・主な機能

採用管理システム(ATS)の特徴と主な機能は以下の表にまとめます。

機能説明
応募者管理応募者の情報を一元管理し、簡単にアクセス・更新が可能
求人案件管理求人情報の作成、公開、管理が一括で行える
選考状況管理候補者ごとの選考進捗状況を追跡し、管理する
分析・レポート機能採用活動のデータを分析し、レポートを生成することで、効果的な改善策を立案できる
採用ページ作成企業のブランドに合わせた採用ページを簡単に作成できる
外部ツール連携SNSやビデオチャットツールなど、ほかのシステムとの連携が可能

採用管理システム(ATS)の選び方のポイント

採用管理システム(ATS)を選ぶ際には、自社のニーズに合ったシステムを選定することが重要です。採用目的、事業規模、必要な機能、サポート体制など、さまざまな側面から検討する必要があります。

採用目的に合っているか

採用管理システムを選ぶ際、最も重要なのは自社の採用目的に合致しているかどうかです。採用管理システムには、新卒採用、中途採用など、特定の採用領域に特化したものが存在します。

新卒採用に特化した採用管理システムでは、新卒ナビサイトとの連携機能が備わっている場合があります。一方、中途採用に特化したシステムでは、経験豊富な候補者のスキルや経歴を詳細に管理する機能が強化されていることが多いです。

したがって、自社の採用目的に最も適した採用管理システムを選定することが、効果的な採用活動の一歩となります。

自社の事業規模に合っているか

自社の事業規模に合った採用管理システムを選ぶことも重要です。高機能な採用管理システムは大規模な企業向けに設計されていることが多く、小規模な企業には使いこなせないケースがあります。

小規模企業では、社内リソースが不足しがちであることから、シンプルで直感的な操作性の採用管理システムが適している場合が多いです。一方、大企業では、募集ポジションが複数に及ぶことから、複雑な組織構造や多様な採用ニーズに対応できる高度な機能が求められます。

事業規模に合った採用管理システムを選ぶことで、無駄な機能に惑わされることなく、効率的な採用活動を行うことが可能です。

必要な機能が備わっているか

必要な機能が備わっているかどうかも、採用管理システム選定の重要なポイントです。採用管理システムにはさまざまな機能がありますが、すべての企業にとって必要な機能は異なります。

例えば、遠隔地での採用を多く行う企業には、ビデオ面接機能が備わった採用管理システムが適しています。また、大量の応募を処理する必要がある企業では、自動応答やフィルタリング機能が強化されたシステムが有効です。

自社の採用プロセスに必要な機能を備えた採用管理システムを選ぶことで、採用活動の効率化と効果の最大化が期待できます。

どのようなサポートが受けられるか

採用管理システムの選定において、提供されるサポートの質も重要な考慮事項です。採用管理システムの導入や運用には、時に専門的な知識が必要となるため、適切なサポートが不可欠です。

求人票の作成サポート、機能や操作の説明、技術的な問題への対応、定期的な機能アップデートなどが提供されると、システムの利用がスムーズになります。効果的なサポート体制が整っている採用管理システムを選ぶことで、システムの導入から運用まで安心して進めることが可能です。

おすすめの採用管理システム(ATS)10選

ここからは、中小企業やスタートアップにおすすめの採用管理システム(ATS)をご紹介します。ほとんどの採用管理システムは、プランが複数用意されており、利用する機能やユーザー数によって費用が変動する仕組みです。

なかには、無料プランから利用できるサービスもあります。これらは、初めて採用管理システムを導入する企業や、コストをかけずに採用活動を効率化したい企業にとって有用です。

それぞれの特徴や機能を比べたうえで検討することをおすすめします。

アットカンパニー

ATS-アットカンパニー(サイトイメージ)
出典:アットカンパニー 

アットカンパニーは、中小企業向けの採用支援ツールで採用ページや求人票の作成、応募者管理ができます。

作成された求人票は、IndeedやGoogleしごと検索などの求人検索エンジンへ自動転載されるため、コストをおさえて採用力を強化できます。また、管理画面上で応募者管理や選考ステータス管理も行え、採用業務の効率化に役立ちます。

採用ページ、求人票の作成は、豊富なノウハウを持った求人のプロが対応してくれるので、編集に慣れていなかったり、忙しくてあまり手間をかけれない方や、これから採用DXに取り組みたい中小企業に最適な採用管理システムといえるでしょう。

Airワーク(エアワーク) 採用管理

ATS-エアワーク(サイトイメージ)
出典:Airワーク 採用管理

Airワーク(エアワーク) 採用管理は、リクルートグループが運営する無料の採用支援ツールです。採用ホームページの作成や求人掲載、応募者の管理まで、すべての機能を無料で利用できます。

作成した求人票はIndeedや求人ボックス、スタンバイなどに自動転載されます。80種類のデザインから選べる採用ホームページを作成でき、比較的シンプルな操作で利用できるので初心者の方にもおすすめです。

engage(エンゲージ)

ATS-エンゲージ(サイトイメージ)
出典:engage

engage(エンゲージ)は、エン・ジャパンが提供する無料の採用支援ツールです。IndeedやGoogleしごと検索などの大手求人サービスと自動連携し、求人の掲載から採用までを無料で行うことができます。

最短15分で求人掲載が完了し、専門知識がなくても簡単に操作できる点が魅力です。さらに、有料のengageプレミアムを利用すれば、求人の露出がアップし、より多くの求職者に求人情報を届けることができます。

リクナビHRTech採用管理

ATS-リクナビHRTech(サイトイメージ)
出典:リクナビHRTech採用管理

リクナビHRTech採用管理は、人材紹介による中途採用に特化した採用管理システムです。全エージェントからの候補者情報を自動で登録し、一覧画面から簡単に情報更新が可能です。

選考後の分析も求人・エージェントごとにワンクリックで行え、採用活動の効果的な振り返りが可能になります。初期費用・月額費用は無料で、登録数に制限はありません。Excelの操作感を維持したシンプルな画面設計で、必要最小限のクリック回数で操作が完了します。

Talentio(タレンティオ)

ATS-talentio(サイトイメージ)
出典:Talentio

Talentio(タレンティオ)は、さまざまな採用シーンに対応する採用管理システムです。求人管理や選考に関わる業務を最適化し、リファラル採用やタレントプールの構築が可能です。

GoogleアカウントやMSアカウントとの連携、チャットサポート、データのバックアップなど、多様な機能が利用可能です。無料プランでは最小限の機能が提供され、基本的な採用活動に必要な機能を備えています。

ジョブカン採用管理

ATS-ジョブカン採用管理(サイトイメージ)
出典:ジョブカン採用管理

ジョブカン採用管理は、応募獲得から採用決定までの業務を一元管理するサービスです。自社の採用サイト作成、候補者の管理、選考の実施、採用活動の効果分析などが行えます。

10種類以上の求人媒体との連携も可能で、日々の入力の手間を削減します。シンプルで使いやすい設計で、リーズナブルな料金設定も魅力です。無料プランもありますが、求人媒体自動連携機能がないなど、いくつかの機能制限がある点には注意が必要です。

JobSuite CAREER(ジョブスイートキャリア)

ATS-JobSuite(サイトイメージ)
出典:JobSuite CAREER

JobSuite CAREER(ジョブスイートキャリア)は、中途採用実務に特化した採用管理システムです。1,000社以上の導入実績から得られた中途採用特有のノウハウを活用し、使いやすさと安全性を重視して設計されています。

初期設定や基本操作が簡単で、徹底した情報セキュリティと丁寧なサポートが提供されます。運営会社の株式会社ステラスは、中途採用に特化した採用管理システム事業を長年にわたって展開しているため、実績やノウハウが豊富です。

HERP Hire(ハープハイアー)

ATS-HERPHire(サイトイメージ)
出典:HERP Hire

HERP Hire(ハープハイアー)は、デジタル人材採用を加速するための採用管理システムで、社員への採用情報の共有やフィードバックを通じて全社員の採用参画率の向上をサポートします。

媒体からの応募情報を自動で取得し、採用情報を一元化することが可能です。Slack連携によるコミュニケーションコストの削減や、業務効率の大幅改善、データと知見に基づく採用への転換が特徴です。

HRMOS(ハーモス)採用

ATS-HRMOS採用(サイトイメージ)
出典:HRMOS採用

HRMOS(ハーモス)採用は、採用の効率化から分析・改善まで幅広い支援を行う採用管理システムです。採用業務の完結、日程調整の簡素化、レポートの自動作成など、採用に関するさまざまなデータが瞬時に「見える化」されます。

ビズリーチ社のノウハウと専任のコンサルタントによる改善支援が提供され、採用経路ごとの分析や辞退・内定理由の傾向分析を通じて、採用活動の改善に役立てられます。

採用一括かんりくん

ATS-採用一括かんりくん(サイトイメージ)
出典:採用一括かんりくん

採用一括かんりくんは、新卒・中途採用を一元化管理できる採用管理システムです。採用業務の効率化、候補者データの集約、採用オペレーション業務の自動化、進捗確認業務の自動化など、採用に関わる業務をすべて一元管理できます。

LINEとのシームレスな連携により、コミュニケーションスピードの向上や返信率・参加率のアップが可能です。低価格でありながら、事務工数の大幅削減や採用コミュニケーションの効率化を実現します。

まとめ:採用DXの一歩目は採用管理システム(ATS)の導入から

本記事では、採用DXの基本から、採用管理システム(ATS)の選び方、おすすめの採用管理システムまで解説しました。採用DXを成功させるには、自社の採用活動状況を可視化し、採用活動プロセスごとの課題を特定したうえで、改善することが大切です。その実現に向けて採用管理システムは、採用活動の効率化と質の向上を実現する欠かせないツールといえるでしょう。

一方、採用管理システムは数多くのサービスが存在するため、システムの選定は慎重に行うべきです。なかには無料プランから使える採用管理システムもあるため、そうしたツールでまずは実際に使ってみることをおすすめします。今回ご紹介した内容をもとに、自社に最適なシステムを選定し、採用DXを成功させましょう。

<記事監修:高橋 洋介>

リクルートと広告代理店にて求人広告営業に従事。主に中小企業を中心としたアルバイト・中途社員の採用支援を行う。在職中にGCDFキャリアカウンセラー、国家資格キャリアコンサルタント資格も取得。独立後はフリーランスとして企業の採用実務支援から、WEBマーケティング支援など幅広く活動している。

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