2024年問題や2025年問題を経て、運送業界は深刻な人手不足に直面しています。ドライバーを募集しても応募がこないとお困りの採用担当者の方に向けて、今回はドライバー募集に効果的な求人の書き方や応募率を上げる方法について解説します。
ドライバーの求人に応募がこない原因などもあわせて解説しますので、採用活動の効率化にぜひご参考にしてください。
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ドライバーの求人に応募がこない原因
運送業界では、時間外労働の上限時間が規制された2024年問題や、少子高齢化により人手不足が危惧される2025年問題などが影響し、なかでもトラックドライバーの人手不足が深刻化しています。
この章では、ドライバーの求人に応募がこない原因について解説します。
待遇面に不満がある
株式会社オーサムエージェントが運営する、運送業の専門求人サイト「ドラピタ」にて、ユーザーのドライバーを対象に転職理由の調査を実施したところ、給与への不満がもっとも多く42.9%を占めました。次いで、人間関係への不満34.5%、会社の制度や体制への不満31.1%が続く結果に。

とはいえ、転職を決意した給与に関する具体的なエピソードをみると、一概に給与の金額を上げればよいとは言えないことがわかります。
<給与に関するエピソード>
- 同じような仕事内容で給与のよい仕事を見つけた
- 残業代が出ず賃金面に不満があった
- 給料が下がった理由を教えてくれなかった
これらの結果から、単純に給与を上げるだけではなく、自社が設定した採用ペルソナに合わせた採用条件の見直しも、ひとつの解決策と考えられます。
採用ペルソナの作り方についてはこちらのコラムをご参考にしてください。

ほかの求人広告に埋もれてしまっている
厚生労働省による調査「一般職業紹介状況(令和6年2月分)について」によると、輸送・機械運転従事者の有効求人倍率は2.24倍となっています。全職種の平均は1.20倍のため、輸送・機械運転従事者の需要は、供給を大きく上回っていることがわかります。
有効求人倍率が高くなっているということは、ほかの求人広告に埋もれて求職者に求人が見られていない可能性があります。求職者に自社の求人を知ってもらうためには、他社求人との差別化や自社ならではの魅力や強みをアピールすることが重要です。
また、ドライバー募集に向いていない媒体で発信している可能性もあるため、自社が設定した採用ペルソナやドライバーの求人に適した求人媒体かどうかを改めて確認することも大切です。
ドライバーの応募率を上げる求人のコツ
ドライバーの求人に応募がこない背景には、前述のとおりさまざまな要因があります。これらの要因を解決すべく、応募率を上げる方法をいくつかご紹介します。
採用基準を見直す
求人を作成・修正する際は、事前に競合他社の募集要項などを確認し、自社の募集要項が極端に低い条件になっていないかといった点を見直すことが大切です。募集要項のなかでも、とくに待遇は他社と比較されるポイントです。待遇面やスキル、求める人物像などは具体的に明記しておくとよいでしょう。
思うように応募が集まらない場合は、求めるスキルなど見直したり、経験者や正社員だけにこだわらず募集の幅を広げるのもひとつの方法です。
求人の書き方を工夫する
求人を作成する際、抽象的な表現をしたほうが対象が広がりたくさんの方に応募してもらえるのでは? と考えがちですが、募集要項は細かく記載するほど、よりマッチした人材からの応募に繋げることができます。また、他社との差別化をはかるためには、自社の強みや特徴をアピールすることも重要です。
ここからは、求人において、求職者が知りたがっている情報や記載例についてご紹介します。
給与や休日で自社の強みをアピール
転職を考えているドライバーは、より高い給与の企業へ転職する傾向があります。そのため、求人の給与欄へは基本給だけではなく支給されるすべての手当についても表記します。
<給与:記載例>
- 月収28~30万円 (固定月給21万円+時間外手当2万円+深夜手当5万円)
- 年収例 32歳 7年目 年収500万円
- 各種手当 残業別途支給・早出・休日出勤・家族手当
また、ドライバーは勤務時間が長く休みがとりづらい印象があるため、勤務日や休日についてはできるだけ詳細に記載します。定期的な休日や連休、年間休日の日数表記があると求職者はイメージしやすいでしょう。
<休日:記載例>
- 完全週休2日制
- 日曜日のほか月4日の休日あり(連続休暇取得可能)
- GW・夏季・年末年始は3〜4日の休日あり
- 年間休日 115日
仕事内容は具体的に細かく表記する
ドライバーの仕事内容は企業によってかなり変わるため、走行距離・配送件数・運行スケジュール・何を運ぶのかなど、可能な限り具体的な内容を盛り込むことが大切です。
<記載しておきたい仕事内容>
- トラックの積載量(小型1t・中型4t・大型10t・コンテナ輸送など)
- トラックの種類(平ボディ・ウィング・ダンプ・タンクローリー・トレーラーなど)
- 配送形態(ルート配送・チャーター便・混載便・宅配便・引っ越しなど)
- 1日の走行距離(近距離・中距離・遠距離)
- 配送件数
- 運行スケジュール(日帰り・車中泊ありなど)
- 高速道路利用の有無
- 何を運ぶのか
- どこからどこへ運ぶのか(倉庫・店舗など)
- 積み込み、積み下ろし方法(手積み・リフトなど)
研修制度などで自社の魅力をアピールする
研修制度やフレックス制度など、自社ならではの魅力や特徴をアピールすることも重要です。たとえば、未経験者を募集している場合には、入社してからどのような研修があるか? その期間などを明記することで、求職者の不安を払拭することができます。
また、資格取得制度がある場合は、会社がどれくらい負担するのかを忘れずに記載するようにしましょう。
<研修制度:記載例>
- 約1か月間の研修あり:入社後、安全講習を受けていただきます。その後約1か月間、先輩に同行して配送ルートや仕事の手順などを覚えていただきます。分からないことや不安なことは常に共有できる体制なので、未経験でも安心して業務に取り組めます。
- 資格取得制度あり(会社負担あり):大型自動車免許取得制度(半額補助)、フォークリフト技能資格講習(全額補助)
ドライバーの募集に適した求人媒体を活用する
前述でご紹介した求人の書き方を参考に、募集内容や自社の強みをアピールしても、まずは閲覧されなければ応募率は上がりません。ドライバーの募集におすすめの求人サイトをご紹介しますので、求人媒体をどこにするかお悩みの方はご参考にしてください。
物流・ドライバー求人サーチ

ドライバーや倉庫作業など、物流・運輸、交通領域の求職者に向けた専門の求人サイトです。掲載される多数の求人のなかから、希望に合った求人を見つけやすいよう、検索機能が充実しているのも特徴のひとつです。レジュメを登録した求職者に、おすすめの求人をメール配信するサービスも。
ドラEVER

月間約20万人のドライバー求職者が利用するドライバー専門の求人サイトです。「地域」「給与」「勤務時間帯」「雇用形態」など、ほかの求人サイトにはないドライバー職に特化したこだわり検索が特徴。求職者からの応募を待たずスカウトできる機能や、応募代行サービスなども展開されており、ドライバーの仕事を探している求職者へのアピールがスムーズです。
採用管理システム(ATS)アットカンパニー

前述した「物流・ドライバー求人サーチ」のほかに「Indeed」や「Googleしごと検索」といった大手求人サイトへも自動連携(※1)され、より効率的な採用活動が実現できる採用管理システム(ATS)アットカンパニー。求人の作成から運用まで丸ごとお任せできるため、それぞれの求人サイトへ入力したり応募者を管理したりする時間がないという方や、求人の書き方に自信がないという方におすすめです。
(※1)Indeedの広告オプションをご利用いただいた場合、Indeed PLUS連携求人サイトである「物流・ドライバー求人サーチ」「はたらいく」に掲載される可能性があります
アットカンパニーのサービス内容については下記ボタンよりご覧ください。
まとめ:ドライバー募集は求人の書き方が重要!
運送業界にとどまらず、人手不足が叫ばれる昨今、単純に給与を増額したり求人広告に予算をかけたりするだけでは、思うように採用活動は進みません。まずは、自社が求める採用ターゲットを設定し、競合他社の求人内容と比較しながら、求人を作成することが大切です。
「求人の書き方や自社のアピールポイントがいまいちよく分からない」「どの求人サイトに掲載すればよいか分からない」といったお悩みをお持ちの方は、採用管理システム(ATS)の活用がおすすめです。弊社が提供するアットカンパニーであれば、求人の作成から運用まで、採用のプロに丸投げすることが可能です。詳細なサービス内容については下記ボタンよりご覧ください。