近年、企業の採用活動において「Indeed PLUS(インディードプラス)」は欠かせない存在となりました。しかし、実際に利用してみると「応募がまったくこない」「思ったような効果が出ない」といった声も少なくありません。
実際に、Indeed PLUSは単に掲載するだけで効果を得られるものではなく、応募効果を高めるには求人の作成や運用方法にコツが必要です。
本コラムでは、Indeed PLUSを使っても応募がこない原因や、Indeed PLUSで応募を集めるコツについて解説します。Indeed PLUSの応募を増やすために、効果的な求人の作成方法を習得したい方は、ご参考にしてください。
目次
Indeed PLUSとは
Indeed PLUSは、採用活動を効率化するための「求人配信プラットフォーム」です。複数の求人サイトや採用管理システム(ATS)と連携し、一度の求人投稿で幅広い求職者層にリーチできます。
主な特徴は次のとおりです。
- 複数の求人サイトへ一括掲載:Indeed PLUS連携の採用管理システム(ATS)経由で求人掲載をすると、国内主要求人サイトに転載され、求職者の最大約7割にアプローチできます。
- 応募者の一元管理:Indeed PLUS経由の応募者データは、ひとつのダッシュボードに集約されるため、採用選考の管理がしやすくなります。
- 効率的なマッチング:雇用形態や募集職種など、IndeedのAIによるマッチング技術で、最適な求人サイトに自社の求人情報を自動配信します。
- クリック課金型の料金体系:求人がクリックされたときだけ費用が発生するため、無駄な広告費が発生しません。また、期間や予算に応じて柔軟に調整できるため、費用対効果を高められます。
Indeed PLUS連携の採用管理システム(ATS)については、こちらのコラムで紹介していますのであわせてご参考にしてください。

Indeed PLUSを利用しているのに応募がこない原因
Indeed PLUSを活用して求人を掲載しているにもかかわらず応募が集まらない場合、いくつかの原因が考えられます。ここでは、具体的な問題点と解決策を解説します。
Indeedの掲載ポリシーに違反している
Indeed PLUSに連携するには、前提として、Indeedの掲載基準やポリシーに違反しないことが必要です。これに違反すると求人が非掲載になったり、掲載順位が下がったりする場合があります。とくに次のような行為は、掲載基準やポリシー違反に該当するため注意が必要です。
- 必要以上の個人情報を要求する:マイナンバーやクレジットカード情報の提出を求めるなど
- 特定の年代や性別に限定している:「20代の若手歓迎」「60代以上不可」「男性のみ」など
- 国籍を限定する:「日本人のみ」「外国籍不可」など
これらはIndeedに限ったことではなく、企業は労働基準法や職業安定法などの各種法令を遵守した形で求人を掲載しなければなりません。求職者にとって公平で正確な内容を記載することが重要です。
以下に、法令以外にも気をつけておきたい記載についてご紹介しますので、あわせてご確認ください。
職種名に装飾がある
職種名に装飾を加えることは、Indeedの掲載基準に違反する可能性があります。
- 特殊記号や絵文字を使用した職種名(例:【急募】未経験歓迎♪ 介護職)
- 強調表現が過剰な職種名(例:★年収1,000万円も夢じゃない★ 営業職)
こうした職種名は求職者に不正確な情報を与えるリスクがあるため、求人が非掲載になる可能性があります。職種名はシンプルで具体的に書くことが重要です。
求人に関係のない情報を記載している
Indeed PLUSに掲載できる情報は求人情報のみに限られます。以下のような情報はIndeedの掲載基準に反するため、記載を避けましょう。
- 会社説明会やイベントの案内・告知(別の案内ページへのリンクを含む)
- 別サイトへの誘導(外部の求人サイトや自社サイトへのリンクを含む)
これらの情報を記載すると、Indeedに掲載されない可能性があります。求人情報を作成する際は、求職者にとって明確かつ簡潔に記載することを意識しましょう。
そのほか、Indeedの掲載規定に沿わない記載についてはIndeed公式サイトをご確認ください。
参考:Indeed公式|Indeed 掲載規定に沿わない求人情報
Indeed PLUS連携が外れていた、もしくは、Indeed PLUS連携がされていない
Indeed PLUS連携されていると思っていても、実はいつのまにかIndeed PLUS連携が外れていたり、課金額の設定がうまくできておらず、求職者に届いていなかったりする場合があります。また、Indeed PLUSを利用する際に、求人情報が適切に連携されていないといったケースもあります。
原因として、以下で解説していますが、「求人の内容がIndeed PLUSに掲載できない有料職業紹介に該当している」「求人の記載項目に抜け漏れがある」などが考えられます。
Indeed や採用管理システム(ATS)の管理画面上で以下のような表示がされる場合は、Indeed PLUSに連携されていません。
- 「Indeed PLUS連携サービスに連携できない求人です」
- 「Indeedを除くIndeed PLUS連携サービスに掲載されていません」
また、作成した求人がIndeed PLUS連携の求人サイト(リクナビNEXT、タウンワークなど)に転載されていない場合もあります。この場合、求人の内容やフォーマットに不備がある可能性が高いため、正しく掲載されているか、各求人サイトにて社名検索をして掲載状況を確認する必要があります。
次にNG行為をいくつか挙げています。Indeed PLUSの効果を上げるためにも把握しておくことが大切です。
「新着求人」にするために再掲載を繰り返している
求人を「新着求人」として目立たせるために、意図的に再掲載を繰り返す行為はIndeedのポリシー違反に該当します。このような行為は、不正行為とみなされ、掲載停止やアカウント停止の対象になりかねません。
また、常に新着求人にあがっている企業は求職者にネガティブな印象をもたれやすく、中長期的にみて応募効果が得にくくなるでしょう。継続的な応募を得るためには、小手先のテクニックに頼るのではなく、求人情報の内容を改善し、検索結果に自然に表示されるよう工夫することが大切です。
有料職業紹介の募集をしている
有料職業紹介に該当する求人は、Indeed PLUSでは掲載できません(Indeedへの掲載は可)。また、有料職業紹介事業者が次のような行為を行うと、ペナルティを受ける可能性があります。
- 掲載先企業になりすまして、Indeedアカウントを作成する
- 掲載先企業の許可を得ずに、無断で求人情報を掲載する
とくに、Indeedはアカウント審査を行っているため、同一企業のアカウントが重複していたり、第三者が求人を掲載したりする行為はアカウント停止やペナルティの対象となりますので、絶対に避けましょう。
項目の記載に抜け漏れがある
求人を作成する際、記載項目に抜け漏れがあると、Indeed PLUSに連携されない可能性があります。また、求人をみた求職者が必要な情報を得られず、応募につながりにくくなるため注意が必要です。とくに以下の項目は重要ですので必ず記載しましょう。
- 雇用形態:正社員、契約社員、アルバイトなどを明確に記載する
- 勤務時間:所定労働時間や固定残業の有無など具体的に説明する
- 休日休暇:休日数や休暇の詳細(年間休日数、週休2日制など)を記載する
- 給与:基本給、固定残業代、昇給・賞与の前年実績などを詳細に記載する
- 就業場所:住所、アクセス、転勤の有無を含め、記載する
- 待遇・福利厚生:社会保険や各種手当、福利厚生の内容を詳述
求人の必須項目や書き方のコツについてはこちらのコラムをご参考にしてください。

また、採用管理(ATS)を利用している場合、ツールによっては任意項目で「求人の特徴」を設定できる場合があります。たとえば、弊社の採用管理システム(ATS)アットカンパニーでは「仕事の特徴」という項目が用意されています。こうした任意項目も活用し、できる限り詳細に情報を入力することが求職者へのアピールにつながります。
広告課金額が十分ではない
Indeed PLUSを利用するには有料掲載が必要です。しかし、課金額が不十分だと求職者へのアプローチが制限され、効果を得にくくなります。理由としては、Indeedはクリック課金型広告モデルを採用しており、課金額が高いほど多くの求職者にリーチするためです。
課金額を適切に設定することは、応募数に直結する重要な要素です。Indeed PLUSの適切な費用設定については、以下の手順を参考にしてください。
- 実際にIndeedで自社の求人を検索し、競合他社の掲載順位と比較する。
- 他社の求人に対して自社が目立たない場合、課金額の見直しを検討する。
- 求職者がクリックしやすい求人内容にすることで、クリック率をあげる。
Indeed PLUSで応募を集めるコツ
Indeed PLUSを最大限に活用して応募を集めるためには、求人情報の内容や運用方法に工夫が必要です。ここでは、具体的なコツを5つご紹介します。
求人情報を詳細に書く
求人情報は、求職者が応募を判断するための重要な材料です。以下の項目をできる限り具体的に記載しましょう。
【仕事内容】具体的な業務内容や一日の流れを記載
【給与】基本給、手当、昇給の有無や具体的な金額レンジを記載
【待遇・福利厚生】社会保険、交通費支給、育休制度などを記載
【職場の雰囲気】抽象的な表現を避け、具体的なエピソードを記載
【応募資格・採用条件】必須スキルや歓迎条件を記載
求人の書き方については、こちらのコラムでも解説していますので、あわせてご参考にしてください。

求職者が検索しそうなキーワードを挿入する
求職者が検索しそうなキーワードを、求人内に記載しましょう。たとえば、「未経験」「若手歓迎」「シニア」「土日休み」「高収入」などは検索されやすいキーワードです。
また、キーワードは単に求人内に羅列するのではなく、自然な形で文章内に入れることが大切です。やみくもにキーワードを羅列し、意図的にクリックを増やそうとする行為は、Indeedのポリシー違反となり、かえって応募低下を招く原因になりますので注意が必要です。
職種名はシンプルかつ具体的に書く
職種名は、求職者が求人をみつけるための重要なポイントです。ただし、先述したとおり職種名に装飾や余計な文言を含めると、求人が掲載停止となるリスクがあります。シンプルかつ具体的に記載しましょう。
画像で魅力を伝える
求職者に自社の魅力を伝えるには、視覚的な要素が効果的です。職場の雰囲気を示す写真は、応募者に「ここで働きたい」と感じさせる重要な役割を果たします。たとえば、笑顔で働くスタッフや、快適なオフィス内の写真を掲載することで、親しみやすさを伝えられるでしょう。
さらに、画像にはキャッチコピー(短いテキスト)を加えるとより効果的です。目を惹くようなキャッチコピーを添えることで、求職者の関心を惹きつけやすくなります。
効果的な求人写真の撮り方については、こちらのコラムで解説していますので、ご参考にしてください。

Indeedアナリティクスで効果検証を行う
応募を増やすためには、データにもとづいた改善が欠かせません。Indeed PLUSや採用管理システム(ATS)の分析ツールを活用して、表示回数、クリック数、応募数を定期的に確認しましょう。
たとえば、表示回数が多いのにクリック率が低い場合は、職種名や画像が求職者の目に留まっていない可能性があります。シンプルで具体的な職種名に変更したり、画像を見直すことが効果的です。一方、クリックされても応募に繋がらない場合は、求人内容が求職者の期待を満たしていない可能性があるため、仕事内容や給与を詳細に記載したり、募集条件の見直しがおすすめです。
このように、単に応募数だけに着目するのではなく、表示から応募までの各フェーズでの数値をもとに課題を特定し、適切に改善を行うことで、求人効果を大きく高めることができます。
まとめ:定期的に求人を見直しIndeed PLUSの応募を増やそう
Indeed PLUSは、採用活動を効率化する求人ソリューションですが、十分な効果を得るためにはコツが必要です。とくに応募数が思うように伸びない場合は、運用方法や求人情報の内容に原因があることが少なくありません。
Indeed PLUSを最大限に活用するためには、一度設定した求人を放置するのではなく、定期的に効果検証をもとに掲載内容を見直し、柔軟に対応することが成功の鍵です。採用目標を達成するためにも、今回ご紹介したポイントを参考に、より効果的な運用を実践してください。
もし、Indeed PLUSの活用方法にお悩みの場合や、そもそも求人の作り方がわからない……」とお困りの場合は、弊社の採用管理システム(ATS)アットカンパニーをご検討ください。オプションのご利用でIndeed PLUS連携されるほか、求人の作成から運用までを専任の担当者が丸ごとサポートします。アットカンパニーのより詳しい内容は、下記ボタンよりサービス資料をご覧ください。