採用管理シートは自作できる？ エクセルで効率よく運用する方法

採用活動に必要な採用管理シートは、エクセルやスプレッドシートなどを活用し自作することも可能です。自作のエクセルシートで運用できれば、採用管理システム（ATS）などを使わず、コストを抑えた採用管理が行えます。自作シート運用のメリット・デメリットについても把握したうえで、最適な方法を選択しましょう。

今回は、エクセルを活用した自作の採用管理シートの作成方法と、効率よく運用する方法などを解説します。採用管理方法を検討される際に、ぜひご参考にしてください。

採用管理とは？

まずは、採用管理の概要や採用管理の手段について解説します。

採用管理の概要

採用管理とは、採用活動におけるプロセスやデータを管理することで、計画に沿った採用を実施するための業務のことを指します。具体的に管理するのは、採用活動全体の進捗や応募者データ、求人情報の管理から面接日までといった、採用に関するさまざまな情報です。これらの採用情報を管理する体制を整えておくことが、採用活動を進める第一歩だといえます。

採用管理の重要性

少子高齢化などによる人材難が顕著になった昨今では、採用効率をUPするためにも、採用管理の重要性は年々高まっている状況です。エクセルなどを活用し自社で採用管理する際にも、自社に合った効率的な運用方法を確立する必要があります。採用管理に必要な一般的な情報と、自社採用に必要な情報を組み合わせ、独自の採用管理体制を構築することができれば、採用効率の向上にもつながるでしょう。

採用管理の代表的な方法はふたつ

採用管理を行うための代表的な方法としては、「エクセルで採用管理シートを自作する方法」と「採用管理システム（ATS）を使う方法」の2種類があります。採用管理システム（ATS）を使うにはコストがかかることが一般的ですが、エクセルで採用管理シートを自作すればコストはほとんどかかりません。費用面を抑えられることが自作シートで管理する一番のメリットですが、運用方法やデメリットも把握したうえで、自社に最適な運用方法を決めることが良策です。

エクセルの採用管理シートを効率よく運用する方法

ここからは、エクセルの採用管理シートを効率よく運用するための、具体的な方法について解説します。

採用管理シートの無料テンプレートを活用

初めてエクセルで採用管理シートを自作する場合や、シート作成の時間がない場合は、WEB上の無料テンプレートを活用する方法もあります。無料テンプレートのなかから自社に合ったものがあればダウンロードし、まずは仮運用してみるのもよいでしょう。

しかし、無料テンプレートの場合は、自社に必要な情報がカスタマイズできないデメリットがあります。実際に活用してみて使いづらい場合は、エクセルで自作の採用管理シートを作る方が効率的です。作成の際にはある程度リソースが必要になりますが、一度作成すれば修正を加えながら使い続けられることも自作するメリットだといえます。

採用管理シートに必要な項目

採用管理シートをエクセルで自作する際に入れておきたい、項目例を整理しておきます。エクセルのフィルター機能などを効果的に活用し、確認しやすく使いやすいシートを作成することが非常に大切です。下記項目例以外に自社に必要な項目を追加し、シート作成にお役立てください。

なお、エクセルの知識が必要にはなりますが、自動計算や集計を簡単に行える関数をうまく組み合わせてシートに反映することで、より効率的に運用することができます。

採用管理を自作のエクセルで行うメリット

では、採用管理をエクセルで自作するメリットとしては、どんなことがあるのでしょうか。ここからはエクセル自作の代表的なメリットについて解説します。

採用管理にコストがかからない

エクセルが社内PCに入っているのであれば、フォーマットを自作することで費用はほとんどかかりません。採用管理を始めるにあたってのコストが抑えられることは、エクセルで自作する一番のメリットです。また、エクセルが入っていない場合は、Googleスプレッドシートなどの無料で利用できるアプリで代用することもできます。将来的な運用に適した機能が備わっていれば、代替アプリの活用を検討するのもよい方法でしょう。

項目をカスタムしやすい

エクセルで自作して採用管理を行うと、必要に応じて項目を追加しやすいといったメリットもあります。仮に無料フォーマットを活用して採用管理を行う場合は、項目の追加が必要になると、最適なフォーマットを新たに探す工程が必要です。フォーマットを変えるとデータの移し替えも必要となるため、データの抜け漏れや消失が起こる可能性もあります。一方でエクセルの場合は自由に項目追加や削除ができるため、安全で簡単な運用が可能です。将来的な運用を見越した場合も、項目をカスタマイズしやすいことは大きなメリットだといえます。

分析に活用できる

エクセルで自作した採用管理シートは、カテゴリごとの集計がしやすく、分析に使いやすいメリットもあります。たとえば、任意の期間ごとの応募数の集計なども、入力するシートに連動した分析用のグラフを予め作成しておくと確かめることが可能です。必要なデータがすぐに確認できることで、具体的な分析を行いやすくなります。過去のデータを保存し、比較・分析することも対策に役立つでしょう。

グラフをスムーズに作成できる

エクセルの採用管理シートを活用すれば、グラフがスムーズに作成できます。エクセルの機能を使ってグラフを作成すればデータの可視化も容易になり、会議などでの分析に役立てることが可能です。採用計画の策定を行う際などにも、目線を合わせた課題抽出が行いやすくなります。

採用管理を自作のエクセルで行うデメリット

採用管理をエクセルで行うデメリットとしては、以下の4つがあります。

業務負荷が大きい

採用管理シートをエクセルで自作する場合は、準備段階から作業が必要になるため業務負荷が必然的に大きくなります。フォーマットを自作し、運用しやすいよう関数を組むだけでも、ある程度の手間がかかるのが一般的です。また、データが重くなると読み込みが遅くなったり、計算式が壊れた場合は都度修正する必要もあります。エクセルに詳しい人員の確保など、運用の仕組みづくりも大切なポイントです。

全体進捗の把握が難しい

採用管理シートをエクセルで自作した場合、採用活動全体の進捗確認が難しいことも覚えておく必要があります。連絡日や面接日を記載したり、選考ステータスの項目を用意すると便利ですが、特定の期間やステータスに絞って管理するのは面倒です。応募者ごとの情報を把握するか、全体進捗を管理するフォーマットを新たに作成する必要があるでしょう。

日程調整が効率的にできない

エクセルの採用管理シートを活用しての日程調整は、非効率な側面もあります。エクセルで応募者データを都度確認し、宛名やアドレスをメールへコピーして、メッセージを入力する必要があるからです。一方で近年導入する企業も多い採用管理システム（ATS）の場合は、管理データとメッセージ機能が連動しているため効率や安全性の面で大きな違いがあります。採用管理システム（ATS）から自作エクセルに移行する場合はとくに、不便さを感じるはずです。

採用力の低下を招く場合も

自作のエクセルで採用管理する場合は、メンテナンスや運用のすべてを自社で行う必要があるため、結果的に採用力の低下を招く場合があります。フォーマットの作成や計算式の構築、メンテナンスや仕組み化のほか、場合によってはデータの移し変えやデータ破損などのトラブルなどにも対応が必要です。

自作エクセルでの採用管理はコストを抑えられるメリットがありますが、運用の手間や負担が採用活動に影響を与えてしまっては本末転倒だといえます。メリットとデメリットのバランスを事前に比較したうえで、自作するか採用管理システム（ATS）を活用するかを検討することが良策です。実際の運用をイメージして決めると、失敗が少ないでしょう。

まとめ：効率化を重視する場合は、採用管理システム（ATS）の活用がおすすめ

本記事では、エクセルを活用した自作採用管理シートの作成方法とともに、効率よく運用する方法などを解説しました。自作したエクセルでの採用管理は、コスト面で大きなメリットがあります。一方で効率化や業務負荷に課題があるため、採用管理の方法を決める際には注意する必要があるでしょう。

採用管理の業務負荷を減らし、より効率的に運用したい場合は、採用管理システム（ATS）の活用がおすすめです。弊社が提供する採用管理システム（ATS）アットカンパニーにおいても、応募者データの管理はもちろん、採用活動の進捗管理やデータ分析、面接や面接日の調整などを効率的に行うことができます。このほかにも求人掲載や採用ページ作成ができるなど、採用をサポートする機能も好評で、すでに多くの企業が導入しているシステムです。

採用の効率化は採用力向上につながり、結果的に採用全体のコストを抑えることにもなります。エクセルでの自作採用管理シートの運用をお考えの場合は、ぜひこの機会にアットカンパニ―との比較・検討をおすすめします。サービス内容については下記ボタンより、資料をご覧ください。