0120-451-008 / 受付時間:平日10:00-18:00

採用代行のデメリットとは? 採用管理システム(ATS)との違いも解説

採用代行のデメリットとは?

「採用代行を使えば業務負担が減ると聞いたけれど、デメリットが気になる…」このように採用代行を導入すべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。

採用活動には膨大な時間とコストがかかりますが、採用代行を活用することで採用業務の負担を大幅に軽減できます。人材採用のプロの力を借りることで、自社の強みを生かした採用戦略の立案や、優秀な人材の獲得も期待できます。

本記事では、採用代行の基本からメリットやデメリット、また、採用管理システム(ATS)との違いなど詳しく解説します。限られたリソースを最大限に活用し、自社の採用力を向上させましょう。

採用代行とは? 主なサービス内容

採用代行とは、企業の採用活動を外部の専門企業に委託することを指します。採用代行サービスを利用すれば、求人票の作成・掲載から採用計画の立案、応募者対応、選考、内定者フォローまでの一連の採用業務を、採用のプロフェッショナルに任せることができます。

採用手法の多様化や労働人口の減少により、企業における採用活動は専門性が求められています。とくに、中小企業やスタートアップでは、専任の人事担当者が不在であることや採用ノウハウが不足していることから、外部の専門家に委託するケースが増えています。

株式会社矢野経済研究所が発表した「人材サービス・アウトソーシング市場に関する調査」によると、人材サービス・アウトソーシング市場は2030年までに19兆3,173億円に拡大すると予想されています。

引用:株式会社矢野経済研究所

採用代行サービスを始める企業も近年増えており、今後採用代行を活用する企業はますます増えていくことでしょう。ここでは、採用代行サービスで提供される主なサービス内容について、解説します。

採用計画の立案

採用計画の立案は、採用活動の第一歩です。どのような人材が必要なのか、いつまでに何人採用するのか、どのような採用方法を用いるのかなど、採用活動の基本方針を決定する重要なプロセスです。

しかし、いちから採用計画を立てるのは簡単ではありません。採用市場の動向や自社の強み、競合他社の採用状況など、さまざまな情報を収集・分析したうえで、最適な採用計画を立てる必要があるからです。

採用代行サービスを活用すれば、自社の状況を踏まえて採用計画を立ててくれます。採用市場に精通した専門家が、自社に合った採用計画を提案するので、効果的な採用活動を行うことができるでしょう。

母集団の形成

優秀な人材を採用するためには、まず母集団を形成する必要があります。母集団とは、採用活動の対象となる潜在的な候補者の集団を指します。つまり、自社の求人票をみて応募してくれそうな人材を集めることが、母集団形成の目的です。

しかし、母集団形成は簡単ではありません。単に求人票を出せばよいわけではなく、適切な求人媒体を選択し、効果的な求人票を作成するなど、自社の求める人材が応募したくなるような工夫が求められます。

採用代行サービスを活用すれば、採用のプロが自社に合った母集団形成の戦略を立てます。効果的な求人媒体の選定や、応募者の心をつかむ求人票の作成など、母集団形成に必要な施策を実行してくれるのです。

応募者の管理・対応

応募者の管理・対応は、採用活動において非常に重要なプロセスです。応募者とのコミュニケーションを円滑に行うことで、応募者の満足度を高め、自社への好感度を上げることができます。

とはいえ、応募者の管理・対応は思っている以上に手間がかかるものです。応募者からの問い合わせに迅速に対応したり、面接日程の調整を行ったりと、応募者とのやり取りに多くの時間を割く必要があります。また、応募者数が多い場合は自社の人事担当者だけでは対応しきれないこともあるでしょう。

採用代行サービスを活用することで、応募者からの問い合わせ対応や面接日程の調整など、応募者対応に関わる一連の業務を任せることが可能です。

スクリーニング(書類選考)

スクリーニング(書類選考)は、応募者のなかから面接対象者を絞り込むプロセスです。応募書類をもとに、自社の求める人材像に合致しているかどうかを判断します。優秀な人材を採用するためには、適切なスクリーニングが不可欠だといえるでしょう。

スクリーニングは非常に手間と時間がかかる作業です。とくに応募者数が多い場合は、膨大な応募書類に目を通す必要があります。また、応募書類だけでは応募者の人となりを十分に把握することは難しいため、書類選考の精度を高めることも必要です。

採用代行サービスを活用すれば、豊富な採用経験を持つ専門家が、応募書類を丹念に確認し、自社の求める人材を見極めてくれます。

さらに、電話でのスクリーニング面談を行うことで、応募者の人となりをより深く把握できます。

説明会・面接代行

説明会や面接は、採用プロセスのなかでも重要な取り組みです。応募者に自社の魅力を直接アピールできる説明会や、応募者の人となりを直接確認できる面接は、採用成否を大きく左右する場といっても過言ではありません。

説明会の準備や運営、面接の実施には、多くの時間と労力が必要です。説明会の場合は、会場の手配や資料の準備、当日の運営スタッフの確保など、細かな手配が必要になります。

面接の場合は、応募者の人数分の時間を確保する必要があるため、社員の業務に影響が出ることもあるでしょう。

採用代行サービスを活用すれば、説明会や面接を採用のプロに任せることができるため、自社の人事担当者は説明会の準備や運営に時間を取られることなく、本来の業務に集中することが可能です。また、採用代行会社の専門スタッフが面接を代行することで、効率的に面接を進められます。

内定者フォロー

内定者フォローとは、内定を出した応募者が入社するまでの期間に行うフォローを指します。内定者フォローを適切に行うことで、内定者の不安を払拭し、入社意欲を高められます。内定者との信頼関係を築くことは、内定辞退を防ぐためにも非常に重要です。

とはいえ、内定者との定期的な連絡や、内定者の疑問・不安への丁寧な対応など、想像以上に時間のかかる作業です。

採用代行サービスを活用することで、これらの内定者フォローに関する一連の業務を任せることができます。

採用代行のメリット

採用代行のメリットは、採用活動の効率化だけではありません。採用のプロが自社の採用を支援してくれるため、採用の質を高めることもできるのです。

ここでは、採用代行サービスを活用することで得られるメリットを詳しく解説します。

採用活動の労力を削減できる

採用活動には、求人票の作成・掲載から応募者対応、面接の実施など、多くの労力がかかります。採用代行サービスを活用することで、こうした採用業務の多くを外部に委託できます。

採用代行会社は、豊富な採用経験を持つプロフェッショナル集団です。そのノウハウを活用することで、自社の人事担当者が手探りで行うよりも、はるかに効率的かつ効果的な採用活動を行うことができるでしょう。

採用代行を活用することで、採用活動に割く時間とエネルギーを大幅に削減できるため、採用担当者の業務負担やストレスを軽減し、モチベーション維持も期待できます。

コア業務に専念できる

人事部門の本来の役割は、採用だけではありません。人材育成や社内制度の整備、労務管理など、人事部門が担うべき業務は多岐にわたります。とりわけ会社の成長や変化が激しい時期には、人事施策の立案や実行に多くの時間を割かなければなりません。

そのような時に、採用業務に多くの時間を取られてしまっては、人事本来の業務に支障をきたしてしまいます。採用代行サービスを活用することで、採用業務を外部に委託し、人事部門のリソースをコア業務に集中させることが可能です。

採用コストを軽減できる

採用コストとは、採用活動において発生するコストのことを指します。採用コストと一口にいっても、求人媒体の掲載料、説明会の開催費用、面接にかかる交通費、人事担当者の人件費など、採用活動全体を通じて多くのコストがかかります。

また、自社に採用に関する専門知識やノウハウがなかったり、採用難易度が高い人材を採用しようとすると、より多くの採用コストがかかってしまいますが、採用代行を活用すれば採用コストを抑制することができます。

採用代行サービスを手掛ける企業は豊富な採用ノウハウを持っており、適切な採用手法の選定や人材を見極めることで、母集団の獲得や採用後のミスマッチが防げるため、求人媒体の掲載料など、年間の採用活動にかかるコストを抑制できます。

採用代行のデメリット

採用代行サービスを利用することで、採用活動の効率化や採用の質の向上が期待できます。一方で、いくつかのデメリットがあることも理解しておく必要があります。

採用代行を検討する際は、デメリットについても十分に理解した上で、自社の状況に合っているかどうかを慎重に判断する必要があるでしょう。ここでは、採用代行サービスを利用する際に注意すべきデメリットを詳しく解説します。

任せる業務量によってコストが高くなる

採用代行サービスでは、求人票の作成・掲載から応募者対応、面接の実施まで、どの業務を委託するかによって、コストが大きく変動します。すべての採用業務を委託すれば、その分コストが高くなるのは当然のことといえるでしょう。

採用代行会社のなかには、成功報酬型の料金体系を採用しているところもあります。この場合、採用が成功しなければ費用はかかりませんが、ひとりあたりの採用単価は高くなる傾向にあります。採用代行を検討する際は、自社の採用予算と照らし合わせながら、最適な業務委託の範囲を見極めることが大切です。

したがって、費用対効果を考えながら、自社の採用活動に本当に必要な業務を見極め、採用代行会社に依頼することをおすすめします。

自社に採用ノウハウがたまりにくい

採用代行サービスに頼りきってしまうと、自社の人事担当者が採用活動を通じて得られる気づきや学びの機会が失われてしまいます。

採用活動を通じて、自社の強みや弱み、求職者の興味・関心、採用市場の動向など、さまざまなことを学べます。自社の事業や組織文化に合った採用活動を行うためには、自社の人事担当者が採用ノウハウを身につけておく必要があります。採用代行を利用しながらも、自社の人事担当者が採用活動の一部を担い、徐々に採用ノウハウを蓄積していくことが重要です。

たとえば、求人票の作成は自社で行い、応募者対応は採用代行会社に任せるなど、業務を分担すれば、自社の人事担当者も採用活動に関与できます。

導入後の調整に手間がかかる

採用代行サービスを導入した後、自社の採用プロセスとの調整に一定の手間がかかります。採用代行会社の標準的な採用プロセスと、自社の採用プロセスが完全に一致しているとは限らないからです。

たとえば、面接の回数や採用基準などが異なる場合、自社の採用プロセスにあわせて、採用代行会社の採用プロセスを調整する必要があります。また、自社の人事担当者と採用代行会社のコンサルタントとの間で、密なコミュニケーションを取ることも欠かせません。

採用代行を利用しながらも、自社の採用プロセスとの調整や、採用代行会社とのコミュニケーションを適切に行っていくことが求められます。したがって、手間がかかることを覚悟のうえで、採用代行を活用することが大切だといえるでしょう。

内定者とのコミュニケーション不足に陥りやすい

採用代行サービスを利用すると、自社の人事担当者と内定者との接点が限られてしまい、内定者とのコミュニケーション不足に陥るリスクがあります。

内定者との関係構築は、入社後の定着率に大きな影響を与えるため、内定期間中のコミュニケーションは非常に重要です。内定者に自社の人事担当者から直接連絡を取ったり、内定者向けの説明会やイベントを開催したりするなど、自社の人事担当者が内定者フォローに積極的に関与することが大切です。

採用代行を利用する際は、内定者とのコミュニケーションを疎かにしないよう、十分に注意することが求められます。自社の人事担当者と採用代行会社が連携し、内定者に寄り添ったフォローを行うことを意識しましょう。

採用者のミスマッチが発生する場合がある

採用代行会社は、自社の組織文化や求める人材像を完全に理解しているわけではありません。そのため、自社の採用基準と採用代行会社の採用基準にズレが生じ、自社に合わない人材が採用されてしまう可能性があります。

採用者のミスマッチが発生すると、早期離職や期待した成果が上がらないなど、さまざまな問題が生じます。採用コストをかけて採用した人材が、すぐに辞めてしまっては、採用活動が無駄になってしまいます。自社の人事担当者が採用プロセスに積極的に関与し、自社の組織文化や求める人材像を採用代行会社に詳しく伝えることが重要です。

応募者の書類選考は自社で行い、面接は自社の人事担当者と採用代行会社のコンサルタントが同席するなどの工夫も有効でしょう。

採用代行業者によって業務内容や品質にばらつきがある

採用代行会社によって、提供されるサービスの内容や品質にばらつきがあることも留意すべきポイントです。採用代行会社のなかには、十分な採用ノウハウを持たずに参入している会社もあるため、サービスの質が低い場合があります。

採用代行会社を選ぶ際は、会社の実績や専門性を十分に確認することが不可欠です。また、採用代行会社との契約内容を確認し、提供されるサービスの範囲や品質保証について、しっかりと取り決めておく必要があります。

安価な採用代行サービスに飛びつくのではなく、自社の採用活動に真に役立つパートナーを選ぶことが大切です。採用代行会社の選定は、採用活動の成否を左右する重要な意思決定だといえるでしょう。

自社採用におすすめの採用管理システム(ATS)とは

採用代行サービスのデメリットを理解したうえで、自社採用に取り組みたいと考えている方もいるでしょう。

一方、採用代行を活用するしないにかかわらず、自社採用を効率的に進めるためには、採用管理システム(ATS)の活用が欠かせません。採用管理システム(ATS)のなかには、応募者管理や採用プロセスの進捗管理など、採用業務に欠かせない機能を備えているサービスが数多く存在します。これらのサービスを導入することで、採用業務の効率化と採用の質の向上が期待できます。

なお、採用管理システムについては、こちらのコラムで詳しくご紹介していますので、あわせてご覧ください。

採用管理システム(ATS)とは?初心者に向けて機能やメリットを解説【初心者向け】採用管理システム(ATS)とは? 機能やメリットを解説

次の章では、採用代行サービスと採用管理システム(ATS)の違いについて解説します。また、採用管理システム(ATS)の活用をおすすめするケースについてもご紹介しますので、ぜひご参考にしてください。

採用代行と採用管理システム(ATS)の違い

採用代行サービスと採用管理システム(ATS)は、どちらも採用活動を支援するためのサービスですが、その性質は大きく異なります。

採用代行サービスは、採用業務そのものを外部に委託するサービスです。求人票の作成・掲載から応募者対応、面接の実施まで、採用業務のすべてを採用代行会社に任せることができます。

一方、採用管理システム(ATS)は採用業務を自社で行うための支援ツールです。採用管理システム(ATS)を導入することで、採用業務の効率化や採用データの一元管理などが可能になります。

ただし、採用管理システム(ATS)はあくまでもツールであり、採用業務そのものは基本的に自社で行う必要があります。採用代行サービスでは、採用業務の主体は採用代行会社になりますが、採用管理システム(ATS)を利用する場合は自社が主体となります。また、採用代行サービスを利用すると自社に採用ノウハウが蓄積されにくくなりますが、採用管理システム(ATS)を活用した自社採用では、採用活動を通じて自社に採用ノウハウが蓄積されていきます。

自社採用を検討する際は、自社の採用体制や採用ノウハウの蓄積状況などを考慮したうえで、最適な方法を選択することが重要です。

採用管理システム(ATS)の活用をおすすめするケース

採用管理システム(ATS)の活用は、自社採用を効率的に進めるために欠かせません。なかでも以下の3つのケースでは、採用管理システム(ATS)の活用をおすすめします。

  1. 採用業務の効率化を図りたい場合
    応募者管理や面接日程の調整などを自動化でき、採用業務の効率化を図ることができます。
  2. 採用データを一元管理したい場合
    応募者の履歴書や職務経歴書、面接評価票など、さまざまな採用データを一元管理でき、データの散逸や誤入力のリスクを低減できます。
  3. 採用プロセスの進捗を可視化したい場合
    採用プロセスの進捗状況をリアルタイムで可視化でき、採用活動の進捗管理を容易に行うことができます。

採用管理システム(ATS)の導入には一定のコストがかかり、導入後の運用ルールの設定や採用担当者のトレーニングも必要になります。

したがって、導入コストと導入効果を十分に検討し、自社に最適な採用管理システム(ATS)を選定することが重要です。自社採用には手間がかかりますが、採用管理システム(ATS)をうまく活用することで、効率的な採用活動が可能になるほか、自社の採用ノウハウを蓄積していくことができます。

まとめ|採用代行を利用すべきかは中長期的な視点で判断が必要

採用活動には膨大な時間とコストがかかりますが、採用代行を活用することで、人事や採用担当者の労力を大幅に削減できます。もし現在、採用活動に多くの時間を割かれ、本来の人事業務に集中できていないのであれば、採用代行の活用は有効な手段です。

一方、採用代行は自社に採用ノウハウが溜まりづらかったり、任せる業務範囲によっては、かえってコストが高くついたりする場合もあります。したがって、採用代行を利用すべきかどうかは中長期的な視点で判断する必要があります。

なるべくコストをかけず、採用ノウハウを社内に蓄積していきたい場合などは、採用管理システム(ATS)を導入し、自社で運用してみることがおすすめです。

弊社が提供する採用管理システム(ATS)アットカンパニーでは、採用データの一元管理や応募者管理の効率化はもちろん、求人原稿の作成や運用をプロにまるっとお任せすることも可能です。詳細につきましては下記よりサービス資料をご覧ください。

<記事監修:高橋 洋介>

リクルートと広告代理店にて求人広告営業に従事。主に中小企業を中心としたアルバイト・中途社員の採用支援を行う。在職中にGCDFキャリアカウンセラー、国家資格キャリアコンサルタント資格も取得。独立後はフリーランスとして企業の採用実務支援から、WEBマーケティング支援など幅広く活動している。

採用課題は求人のプロと一緒に解決!
ぜひお気軽にご相談ください
アットカンパニーのことが3分でわかる!
電話で相談する
0120-451-008[受付]平日10:00~18:00(祝日除く)