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2027年卒以降のリクナビが仕様変更、中小企業に嬉しい新機能とは?

2027年卒以降のリクナビがリニューアル

株式会社リクルートが提供する就職ナビサイトの「リクナビ」が、2027年卒以降より大幅にリニューアルしました。企業と学生のマッチング精度を向上させるための新機能が多数追加されており、とくに中小企業の採用活動を後押しする内容となっています。

しかし、「具体的にどのようなリニューアルが行われたのか? 」「どのようなメリットがあるのか? 」と疑問に感じる方も多いでしょう。本コラムでは、リニューアルのポイントや新機能の詳細を解説し、中小企業がどのように活用すれば効果的な採用につなげられるのかをご紹介します。

リクナビがリニューアルした背景

なぜ、リクナビはリニューアルを実施したのでしょうか? 株式会社リクルートのプレスリリースによると、「少子高齢化に伴う労働力の減少により、働く個人の力を最大限発揮できる社会へと変化していくことが急務となる中で、従来の画一的な新卒採用・就職活動の在り方も変える必要がある」と伝えています。

学生自身も、変化が求められるなかで、「どういった仕事が自分にあっているのか、自信を持てない」「低学年の学生にとって、将来のキャリアについて考えることや、仕事について知れる機会が少ない」といった悩みも抱えています。

一方、企業側も「採用活動の効率をあげたい」「自社にあう学生と出会いたい」といった課題を抱えていました。こうした背景から、リクナビは従来の仕組みを大きく見直し、より柔軟な採用活動ができるプラットフォームへと進化を遂げました。

たとえば、これまで就職活動が本格化する大学3年生以上を主な対象としていたのを、低学年のうちからキャリアについて考えられるような仕様に変更しました。これにより、企業側もより早い段階から学生にアプローチすることが可能です。今回のリニューアルによって、企業と学生双方にとって、より効率的で納得のいく就職活動ができることを目指しています。

2027年卒以降のリクナビの特徴・変更点

2027年卒以降のリクナビでは、企業の採用活動をより効率的にするために、料金体系や掲載方法、管理システムの大幅な変更が行われました。新しいリクナビの特徴・変更点を4つご紹介します。

掲載課金型からクリック課金型へ移行

2027年卒以降のリクナビでは、従来の「掲載課金型」から「クリック課金型」へと移行しました。これまでは、企業が求人情報を掲載した時点で固定の広告費が発生していましたが、新たな仕組みでは、学生が求人をクリックして求人情報を閲覧した場合にのみ費用が発生します。

この変更により、企業はより費用対効果の高い採用活動が可能になるでしょう。また、予算の上限を設定できる機能も備わっており、採用コストの最適化が期待できます。

2027年卒以降の全学年が対象になる

従来のリクナビでは、2025版・2026版のように卒業年度ごとにサイトが分かれていましたが、2027年卒以降からは全学年が同じプラットフォームを利用できるようになります。

これにより、低学年の学生も早い段階からキャリアについて考えたり、インターンシップやキャリア教育プログラムに参加したりしやすくなります。一方、企業側も将来の採用を見据えて、学生と長期的な接点を持つことが可能になるため、より自社にあう人材を採用しやすくなります。

仕事・コース単位での掲載になる

従来のリクナビでは企業単位で求人が掲載されていましたが、2027年卒以降からは「仕事・コース単位」での掲載に変更されました。これにより、学生は自分の興味や希望する職種によりマッチした情報を得やすくなり、企業も求めるスキルや適性を持つ学生に効率的にアプローチできるようになります。

また、企業側は採用活動の進行に応じて、募集する職種ごとに広告予算を調整したり、募集内容の変更が可能になるため、ジョブ型の採用活動を行えるようになります。

管理画面が「Airワーク 採用管理」へ移行する

2027年卒以降のリクナビでは、企業の管理画面が、Airワーク(エアワーク)採用管理へと移行します。Airワーク 採用管理とは、リクルートが提供する採用管理システム(ATS)です。管理画面がAirワークに移行することで、掲載情報の作成や応募者の管理がよりスムーズになります。

さらに、Airワーク 採用管理は、ほかの国内主要採用管理システム(ATS)とも連携できるため、リクナビで応募のあった学生の情報を自社が導入している採用管理システム(ATS)へと自動的に取り込むことが可能になります。

<連携予定のATS>
i-web、e2R PRO、採用一括かんりくん、JobSuite、sonar ATS、Talentio、MOCHICA

Airワーク 採用管理についてはこちらのコラムをご参考にしてください。

Airワークとは?無料で使える理由や注意点Airワーク(エアワーク)採用管理はなぜ無料? デメリットと利用の注意点を解説

2027年卒以降のリクナビの主な機能

2027年卒以降のリクナビでは、従来に比べて、企業と学生のマッチング精度を高めるさまざまな機能が導入されました。本章では、2027年卒以降のリクナビの主要な機能をご紹介します。

新卒向け求人広告の掲載

2027年卒以降のリクナビでも、新卒採用の求人広告を掲載できます。しかし、従来の「企業単位での掲載」から「仕事・コース単位での掲載」へと大きく変更となり、より具体的な職種ごとの仕事内容や採用要件を記載できるようになりました。

この変更により、学生は企業規模や認知度にとらわれず、自身の希望やスキルにあった求人を探しやすくなります。企業側も、仕事内容を詳細に伝えることで、自社にあう人材を惹きつけやすくなるでしょう。

インターンシップや教育プログラムの募集を行える

求人広告の掲載だけでなく、「インターンシップ」「オープン・カンパニー」「キャリア教育プログラム」の募集も可能になりました。これにより、企業は早い段階から学生と接点を持ち、長期的な関係を築けるようになります。

それぞれの定義は次のとおりです。

プログラム名特徴
インターンシップ就業体験をともなうキャリア形成支援プログラム。採用活動の一環として実施することが可能。
オープン・カンパニー就業体験をともなわない会社説明会、採用イベント。採用活動とは切り離す必要がある。
キャリア教育教育を目的としたプログラム。就業体験を含む場合もあるが、採用活動の一環として行うことは不可。
参考:産学協働による自律的なキャリア形成の推進

レコメンドフィード機能によるアプローチ

学生の閲覧履歴や興味関心にもとづき、適切な求人情報を自動で表示する「レコメンドフィード機能」が搭載されました。

この機能を活用することで、学生は自分にあった企業の求人を簡単にみつけることができ、企業側もマッチング度の高い学生からの応募が増えることが期待できます。

<レコメンドフィード機能の7つの切り口>

  1. おすすめ:過去のリクナビ内の閲覧情報から、興味・関心を持ちそうなコースを表示する
  2. 注目企業:学生が登録している専攻と、同じ専攻をしている学生がよくみているコースを表示する
  3. 好きに関連:5つのカテゴリー(ものづくり・技術、カルチャー、コミュニケーション、投資・学び、スポーツ・レジャー)に分かれた選択肢のなかから、選択結果にもとづいておすすめのコースを表示する
  4. 1day開催:1日で完結する短期のインターンシップや説明会を対象とし、気軽に参加できる機会を提供する
  5. オンライン開催:場所を問わず参加できるオンライン形式のインターンシップやイベントを優先的に表示する
  6. 専攻に関連:学生が登録した専攻にもとづいて、関連性の高い企業や職種のコースを表示する
  7. 自宅付近で開催:学生の居住地情報をもとに、近隣で開催されるイベントやインターンシップを表示する

スカウトメール機能

企業は、学生の登録情報やリクナビ上の行動履歴をもとに、興味を持った学生へスカウトメールを送信できるようになります。これにより、企業からの積極的なアプローチが可能となり、より効果的な採用活動につながるでしょう。

マッチポイント機能

学生と企業の「志向性の一致」を可視化するマッチポイント機能が導入されました。学生は自身の志向性を登録し、企業側も求める人物像を設定することで、共通点のある学生と企業がマッチングします。

マッチポイント機能は、インターンシップやキャリア教育プログラムの選定時にも活用でき、双方にとってより納得感のある出会いを生み出すことが期待されます。

2027年卒以降のリクナビが中小企業におすすめの理由

2027年卒以降のリクナビのリニューアルによって、中小企業でも効率的かつ計画的に採用活動を進めやすくなりました。本章では、2027年卒以降のリクナビが中長企業におすすめの理由を3つの観点で解説します。

採用コストを抑えられる

クリック課金型の導入により、広告コストを抑えながら効率的な採用活動ができるようになりました。従来の掲載課金型では、一定期間の掲載料を支払う必要がありましたが、新しい仕組みでは学生が求人をクリックした際にのみ料金が発生します。

これにより、予算に応じた柔軟な運用が可能となり、たとえば「まずは低予算で様子をみて、応募の反応がよければ予算を増やす」といった調整がしやすくなりました。また、内定者が決まった段階で広告の掲載を停止すれば、不要なコストの発生を防ぐこともできます。

これまで予算の問題で新卒採用を諦めていた中小企業でも、少額からのスタートが可能になり、新卒採用のハードルが大きく下がったといえるでしょう。

自社にあった学生と出会える可能性が高まる

レコメンド機能の導入により、企業の知名度や高額な広告費をかけずとも、自社に適した学生に求人情報が届きやすくなります。従来の掲載課金型では、上位プランを契約した企業ほど掲載順位が高くなり、より多くの情報を掲載できる仕組みだったため、資金力のある大企業が有利な状況でした。

一方、2027年卒以降のリクナビでは、学生の興味や行動データをもとに最適な企業を自動でレコメンドする仕組みが採用されています。たとえば、学生が「IT業界に興味がある」「地域密着型の企業に関心がある」といった行動を取れば、それに応じた企業の求人情報が優先的に表示される仕組みです。

さらに、従来ネームバリューのある企業が有利だった「企業単位」の求人掲載が、「仕事・コース単位」に変更されたことも注目すべき点です。

この変更により、たとえ知名度が低い中小企業でも、学生の関心に合致する求人を掲載すれば、十分な応募を獲得できる可能性が高まります。とくに、自社の魅力や強みを明確に伝えることで、応募の質を向上させ、ミスマッチの少ない採用を実現できるでしょう。

計画的な採用活動を行える

2027年卒以降のリクナビでは、全学年の学生が同じプラットフォームを利用できるようになりました。これにより、企業はインターンシップやキャリア教育プログラムを通じて、学生が低学年のうちから接点を持つことが可能です。

多くの中小企業では、短期間で学生の関心を惹き、応募を獲得することが課題になるケースが多いですが、長期的な関係を築くことで、学生の応募意欲を徐々に高められます。たとえば、1年生や2年生のうちにインターンシップへ参加してもらい、3年生になったときに本選考へ応募してもらう流れを作ることで、採用成功率が高まるでしょう。

また、これまで「採用活動は卒業年度の学生だけを対象とするもの」という固定観念があった企業も、計画的に人材を確保する視点を持ちやすくなります。とくに、少人数採用が多い中小企業では、1年ごとに採用活動をゼロから始めるのではなく、継続的な採用計画を立てることで、より安定した人材確保が可能となるでしょう。

2027年卒以降のリクナビのリニューアルにより重要になってくること

2027年卒以降のリクナビでは、クリック課金型の導入や全学年対象への変更により、企業の採用活動に求められるスキルや考え方も変わってきます。具体的に重要になってくることを3つご紹介します。

広告予算の管理と運用を行うこと

クリック課金型の導入により、企業は広告運用のスキルを求められるようになりました。従来の掲載課金型では、あらかじめ決められたプランに申し込めば一定の期間掲載される仕組みでしたが、新しいリクナビでは、クリック数に応じて費用が発生するため、効果的な予算管理が必要になります。

たとえば、予算を適切に設定し、どの職種・コースにどれだけの広告費を割くのか、定期的に分析・調整を行うことが不可欠です。クリック率の低い求人は内容を改善し、予算をより効果的に配分するなど、PDCAサイクルを回しながら運用する必要があります。不安がある場合は、広告代理店のサポートを受けるのも有効な手段でしょう。

インターンシップや教育プログラムを実施すること

2027年卒以降のリクナビでは、全学年対象となったことで、インターンシップやキャリア教育プログラムの重要性が増しました。企業は単に求人を掲載するだけでなく、学生が低学年のうちから接点を持ち、長期的に関係を築くことが求められます。

しかし、どのようなプログラムが学生に求められているのか、どのように設計・運営すれば効果的なのかを検討する必要があり、自社での企画・実行には一定のリソースが必要です。とくに中小企業では、人事部門がないケースも多く、負担が大きくなる可能性があります。そのため、必要に応じて外部の専門機関やコンサルタントのサポートを活用しながら、実施することが大切です。

採用ブランディングを意識すること

採用ブランディングとは、自社の魅力や価値観を明確にし、求める人材に伝えることで、企業と学生のミスマッチを減らし、採用の成功率を高める取り組みのことです。従来の新卒採用は「なるべく多くの応募を集め、そこから選考で適切な人材を見極める」という手法が主流でした。しかし、2027年卒以降のリクナビのリニューアルによって、企業は「自社にあう人材を惹きつける」ことに重点を置く必要があります。

とくに中小企業の場合、大手企業のように知名度やブランド力に頼ることは難しいため、どのように自社の魅力を発信し、ターゲットとする学生の関心を惹くかが採用成功のカギを握ります。

採用ブランディングを強化するためには、次のようなポイントを押さえることが重要です。

  • どんな人材が自社にあうのか:求める人物像を明確にし、その人が共感しやすいメッセージを発信する。
  • その人はどのような志向を持っているのか:学生の価値観やキャリア観を理解し、それに沿った情報を提供する。
  • 自社のどんな部分に魅力を感じるのか:働き方や社風、キャリアパスなど、学生に響くポイントを整理する。
  • どのような情報を発信すれば適切な人材に届くのか:求人情報だけでなく、SNSや企業ブログ、採用ページなどを活用し、魅力を伝える。

2027年卒以降のリクナビでは、レコメンド機能やマッチポイント機能を活用することで、従来よりもターゲットを絞った採用活動が可能になります。単なる求人掲載だけでなく、採用ブランディングを意識した情報発信を行うことで、より効果的に自社にあう学生と出会うことができるでしょう。

まとめ:2027年卒以降のリクナビを活用して採用力強化を

2027年卒以降のリクナビのリニューアルにより、クリック課金制への変更や、レコメンド機能の導入によって自社にあう学生と出会いやすくなっています。とくに中小企業においては、新卒採用のチャンスが広がったといえます。

しかし、その分広告予算の管理や採用ブランディングの重要性はますます高まります。「求人を掲載すれば応募が集まる」といった意識では十分な成果を得るのは難しくなるでしょう。どのような人材を採用したいのか採用者像を明確にしたうえで、適切な情報発信を行いながら、自社にあう人材を惹きつけるという考え方が必要になります。

また、全学年が対象になったことで、インターンシップやキャリア教育プログラムの活用も採用成功のカギを握ります。早期から学生と関係を築くことで、ミスマッチを防ぎながら、長期的に優秀な人材を確保する戦略が重要になってきます。リクナビのリニューアルをうまく活用し、計画的で効果的な採用活動を実践していきましょう。

自社で広告予算の管理や採用ブランディングを強化するのが難しいと感じる場合は、中小企業の採用ブランディングに役立つ採用ホームページを求人のプロに丸投げして作成できる採用管理システム(ATS)アットカンパニーの活用がおすすめです。

新卒だけでなく、中途採用やアルバイト・パートの採用にも対応しているので、応募管理を一元化し効率的な採用活動が可能です。アットカンパニーの詳細なサービス内容については下記ボタンより資料をご覧ください。

<記事監修:高橋 洋介>

リクルートと広告代理店にて求人広告営業に従事。主に中小企業を中心としたアルバイト・中途社員の採用支援を行う。在職中にGCDFキャリアカウンセラー、国家資格キャリアコンサルタント資格も取得。独立後はフリーランスとして企業の採用実務支援から、WEBマーケティング支援など幅広く活動している。

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