Indeed PLUS(インディードプラス)は、複数の求人サイトに自動で掲載される次世代型の求人配信プラットフォームです。企業はIndeed PLUSを自社運用することで、広告コストの最適化と応募数の最大化が実現可能になるため、採用戦略において重要な役割を担います。
しかし、運用といっても具体的にどのように行えばよいかわからない方も多いでしょう。本コラムでは、Indeed PLUS運用時にチェックすべきポイントや効果を高めるコツをご紹介します。
目次
Indeed PLUSとは
Indeed PLUSは、求人サイトIndeedに新たな付加価値をもたらした求人配信プラットフォームです。Indeed PLUSを活用することで、作成した求人をIndeedを含めた複数の連携求人サイトに自動で掲載でき(※1)広告予算や求職者情報を一元管理することが可能になります。
従来は求人サイトごとに求人を投稿・管理する必要がありましたが、Indeed PLUSを使えば、求人の入力は一度で済むため手間がかかりません。配信先は連携求人サイトのうち、求人の内容・特性や閲覧・応募状況等に照らしてIndeedがもっとも当該求人に相応しいと判断した連携求人サイトへ自動で掲載されます。
Indeed PLUS運用の重要性
Indeed PLUSは、求人の自動配信や掲載先求人サイトの最適化といった利便性の高さが特徴ですが、適切な運用なしでは期待した成果が得られません。求人配信プラットフォームの仕組みに頼るだけでなく、求人内容の設計や配信結果の分析、改善を重ねることが成果に直結します。
本章では、Indeed PLUSの運用の重要性や、どのような観点で運用に取り組むべきかを、3つの視点から解説します。
自動配信でも「設計」と「改善」が必要
Indeed PLUSは、最適な求人サイトへ自動で配信してくれる仕組みを持ちます。しかし、入力された情報が不十分だったり不適切だったりした場合、表示回数やクリック率が伸びない可能性があります。
求職者に対し訴求力を高めるためには、求人の設計がとても重要です。たとえば、仕事内容の具体性や給与・待遇、画像の工夫などは、表示回数や応募率に大きく影響するでしょう。したがって、求人の設計や掲載後の改善がIndeed PLUS運用のカギを握ります。
データ分析による継続的な最適化が成果を左右する
求人を掲載した後の「データ分析」も運用の要です。表示回数、クリック数、応募開始数、応募数などの数値を把握し、どこで離脱が発生しているのかを分析することで改善ポイントが明確になります。
たとえば、クリック数が高くても応募率が低ければ、求人に記載された条件や導線に問題があるかもしれません。これらの指標を定期的にチェックし、PDCA(計画・実行・検証・改善)サイクルを回していくことがIndeed PLUS運用成功のカギとなります。
コスト管理と運用効率の両立が求められる
Indeed PLUSはクリック課金型であるため、表示されてもクリックされなければ費用はかからない反面、クリックされても応募につながらなければ無駄な支出になります。
このため、単に広告を出稿して終わりではなく「いかに少ないクリックで応募につなげるか」が非常に重要な観点です。求人の品質や応募導線の最適化が、コストパフォーマンスを左右する要因となります。
Indeed PLUS運用時にチェックすべき4つの指標
Indeed PLUSは、一度の投稿で複数の求人サイトに掲載される点が大きな魅力です。(※1)しかし、掲載すれば自動的に成果が出るものではありません。掲載後は、表示回数・クリック数・応募数といった一連のユーザー行動を数値で確認しながら、ボトルネックを見つけて改善することが重要です。
本章では、Indeed PLUS運用において定期的に確認すべき4つの指標を解説します。
表示回数
表示回数は、掲載した求人が求職者の検索結果や一覧画面などに表示された回数を示します。表示回数が少ない場合、求人タイトルや勤務地、雇用形態などの設定が求職者の検索条件にマッチしていない可能性があります。
また、内容が曖昧な求人や不完全な情報は表示回数が抑えられる傾向があります。したがって、求人は常に最新にアップデートされ、正確かつ魅力的な内容になっているか見直すことが重要です。
クリック数(クリック率)
クリック数は、求人が表示されたなかで実際にクリックされた回数です。
クリック率(CTR)=クリック数 ÷ 表示回数
クリック率が低い場合は、求人タイトルや画像、ファーストビュー(最初に表示される画面)の内容に課題があると考えられます。
求職者は検索結果のなかから短時間で求人を選ぶため、思わずクリックしたくなるような設計が重要です。求人タイトルを工夫したり、魅力的なサムネイル画像を挿入したりするとクリック率が改善しやすくなります。
応募開始数(応募率)
応募開始数は、クリック後に「応募フォーム」などの画面へ遷移した件数を指します。
応募率=応募開始数 ÷ クリック数
クリックは十分されているにもかかわらず、応募にいたらない場合、ページ構成や求人内容に問題がある可能性が高いです。
具体的には、報酬や勤務条件が不明確で魅力に欠ける。または説明が長すぎて読みづらいといったケースが該当します。読みやすく視認性の高いレイアウトを意識し、「この仕事は自分に向いていそう」と思わせる内容構成に工夫が必要です。
応募完了数(応募完了率)
応募完了数は、フォーム入力や必要項目の送信まで完了した数です。
応募完了率=応募完了数 ÷ 応募開始数
応募フォームに訪れたユーザーの離脱は、入力項目の多さや使いにくさ、動線のわかりづらさが原因であることが多いです。
採用管理システム(ATS)を利用している場合は、フォームのステップ数や入力必須項目の整理が有効です。また、求職者の大半はスマートフォンで閲覧・応募をしているため、モバイル最適化も必須といえるでしょう。
Indeed PLUS運用の効果を高めるコツ
Indeed PLUSを通じて効率的に応募を獲得するには、掲載後の運用改善だけでなく、求人の内容や競合分析、データにもとづく仮説検証の徹底が欠かせません。
本章では、Indeed PLUSの運用効果を高めるコツを3つご紹介しますので、ご参考にしてください。
求人内容を見直す
求人の品質は、Indeed PLUSの配信範囲と成果の両方に直結します。内容が曖昧だったり、求職者にとって必要な情報が不足していたりすると、そもそも表示されなかったり、クリックされても離脱されやすくなります。
改善のためには、次のようなポイントを意識しましょう。
- 仕事内容を具体的に書く:抽象的な表現ではなく、業務内容の詳細や1日の流れ、必要なスキルを明示する。
- 募集条件は明確かつ魅力的に書く:給与や勤務地、勤務時間、福利厚生などを可能な限り詳しく書く。
- 職場のリアルな雰囲気を伝える:働きやすさやチームの雰囲気など、会社の人となりが伝わる情報を加える。
このように、求職者目線で「自分が働く姿を想像できるか」を基準に情報を整理することで、応募への動機づけがしやすくなります。
同業他社を分析する
Indeed PLUSを活用して、複数の求人サイトに掲載されたとしても、同業他社と比べて魅力が乏しければ、十分な応募を集めることは難しいでしょう。
したがって、各求人サイトを確認し、自社と同じエリア・職種でどのような求人が出ているか競合分析をすることが大切です。
競合分析のポイント
- 求人のタイトル・給与・待遇・福利厚生
- 「未経験OK」「シニア活躍」「完全週休2日制」などの人気ワードの有無
- フレックス制度、リモートワークなど柔軟な働き方の有無
こうしたポイントを把握することで、自社求人が見劣りしている部分や差別化できる魅力を明確にし、戦略的な改善につなげることができます。
アナリティクスで効果検証を行う
IndeedやIndeed PLUS連携ATS(採用管理システム)では、アナリティクス機能が備わっています。たとえば、Indeedのアナリティクスでは、表示数・クリック数・応募開始数・応募数などをもとにした効果分析が可能です。
これらのデータを定期的にチェックし、仮説と改善に活かすことが大切です。
効果検証のポイント
- クリック率が低い場合 → 職種名、キャッチコピー、画像を見直す
- 応募率が低い場合 → 募集条件、仕事内容の説明文を見直す
- 応募完了率が低い場合 → 応募フォームを簡略化する
このように、1件の応募の裏には、さまざまな行動があります。 数値をもとに仮説・検証を繰り返し、求人を「育てる」視点で改善を繰り返すことが、Indeed PLUS運用の効果を着実に伸ばしていくポイントです。
自社運用と代理店運用のメリット・デメリット
Indeed PLUS運用を自社で行うべきか、代理店に任せるべきか悩む方も多いでしょう。それぞれに、メリットとデメリットがあるため、両者を比較したうえで自社にあった運用方法を選ぶことが大切です。
本章では、自社運用と代理店運用のメリットとデメリットを解説します。
自社運用のメリット・デメリット
<メリット>
- 運用の自由度が高い:求人の作成・修正・予算調整をすべて自社でコントロールすることが可能です。即時対応ができるため、スピーディな改善がしやすくなる。
- リアルタイムなデータ分析が可能:クリック数や応募数の推移を自社で把握することで、PDCAを素早く回す体制が構築できる。
- 中長期的な採用ノウハウが蓄積される:媒体やターゲットごとの反応を自社内に蓄積できるため、それをもとに、次回以降の採用活動に活かすことが可能。
<デメリット>
- 運用に工数と知識が必要:求人の作成、数値分析、改善施策の立案など、採用担当に一定のスキルと時間的リソースが求められる。
- ノウハウが浅いと成果が安定しない:初期は手探りになりやすく、数値が伸び悩むケースがある。
代理店運用のメリット・デメリット
<メリット>
- 専門的な知見でサポートが受けられる:Indeed PLUSに精通した運用担当者が効果的な原稿作成や予算配分を行ってくれる。
- 工数削減:求人作成や数値レポートの確認など、日々の運用にかかる手間を大幅に減らせる。
- 複数媒体との連携がスムーズ:Indeed PLUS以外の求人サイトの提案や運用も代行してくれるケースが多い。
<デメリット>
- 費用が発生する:代理店手数料や運用代行費がかかるため、コスト面では自社運用よりも負担が大きくなる傾向がある。
- スピード感に制約が出る場合がある:掲載内容の変更や急な対応にはタイムラグが発生する場合がある。
- 社内にノウハウが残りづらい:すべて任せきりにすると、自社側で改善の感覚が育ちにくくなる。
代理店運用をおすすめするケース
Indeed PLUSは自社での運用も可能なプラットフォームですが、すべての企業に自社運用が最適とは限りません。 とくに、採用に関するノウハウやリソースが十分にない場合には、代理店の力を借りることで安定的な成果を得やすくなるケースもあります。
本章では、どのような企業・状況で代理店運用を選ぶのが効果的か、3つの代表的なケースに分けて解説します。
採用専任者や体制が整っていない企業
小規模事業者やスタートアップなどでは、採用専任の担当者がいなかったり、ほかの業務と兼務していたりするケースが少なくありません。その場合、日々の数値管理や改善に時間を割くのが難しいため、代理店の専門性に依存した方が効率的です。
- 求人の最適化や配信戦略の立案を任せられる
- 数値の分析や改善提案までトータルサポートを受けられる
- 限られた時間と人材でも高品質な求人運用が可能になる
初めてIndeed PLUSを使う企業
Indeed PLUSで十分な効果を生むためには、適切な運用と改善が欠かせません。最適な求人の書き方や、クリック単価を踏まえた予算運用の経験がない企業は、まずは代理店の力を借りて「勝ちパターン」を作ったり、運用のコツを教わることが成功の近道といえるでしょう。
- 初期構築をスムーズに進められる
- 無駄な広告費を削減しやすい
- 効果の出やすいテンプレートや戦略を提案してもらえる
複数の媒体を並行活用したい企業
Indeed PLUSは複数媒体へ自動掲載されますが(※1)、ほかの採用チャネル(求人サイト・SNS広告・スカウト媒体など)も組みあわせて採用活動を展開したい場合、代理店のネットワークが大きな強みになります。
- 媒体横断での一元的な運用管理が可能
- 連携した配信戦略により母集団形成を最適化
- 各媒体の特性にあわせたカスタマイズも代理店が実施
まとめ:Indeed PLUS運用で採用力を向上!
Indeed PLUSは、求人を一度作成するだけで複数の求人サイトへ最適配信される求人配信プラットフォームです。掲載の手軽さや広範囲へのリーチ力がある一方で、運用を放置すると次第に成果が頭打ちになるでしょう。
運用効果を高めるには、求人内容の見直し、数値のチェック、改善のPDCAをいかに地道に繰り返せるかが大きなカギとなります。自社で運用できる体制があれば、Indeed PLUSはコストを抑えつつ柔軟な採用戦略を実行できる有力なツールとなり得ます。
一方で、リソース不足や初期運用の不安がある企業は、代理店の力を借りることで早期に安定した成果を目指すことも可能です。
弊社はIndeed特別認定パートナーとして公式に認定された代理店です。Indeed運用において豊富な経験と実績をもち常に最新の情報を取り入れています。そのため、広告運用に慣れていない場合でもニーズに合わせた広告運用はもちろん、採用マーケティング活用を幅広くサポートします。
また、弊社が提供する採用管理システム(ATS)アットカンパニーは、専任の担当者が一社ごとにつき、求人の作成・運用を丸投げできるほか、オプション利用でIndeed PLUSへも自動連携するため、より幅広い求職者へアプローチすることが可能です。詳細については、下記ボタンよりサービス内容をご確認ください。
いずれの運用方法を選ぶにせよ、「データにもとづいた継続的な改善」と「求職者目線に立った求人設計」が、Indeed PLUS運用を成功させる大きなポイントといえるでしょう。
※1)Indeed PLUSは配信最適化の結果、複数ではなく単一の連携求人サイトにのみ掲載される場合があります。